商標出願の前に必須なのが、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が無料公開している J-PlatPat での予備検索です。月間 5,000 万件以上アクセスされる公的データベースで、過去・現在の全登録商標を検索できます。本稿は法律相談ではなく一般的な操作ガイドです。グレー判定は弁理士に有償相談を推奨します。
この記事では、ロゴを商標登録する前に自分でできる「称呼検索 / 図形検索 / 称呼一致検索」の 3 パターンを、見るべき区分と結果の読み方まで整理します。
3 つの検索パターン
1. 称呼検索(しょうこ)— 読みの類似を調べる
J-PlatPat トップから「商標」→「商標検索」→「称呼検索」を開き、ロゴに含まれる文字の読みをカタカナで入力します。たとえば「ロゴラボ」と入れると、似た読み(ロゴラブ・ロコラボ等)の先行商標が一覧表示されます。称呼類似は審査で最も拒絶理由になりやすいポイントなので、ここを最優先で確認します。
2. 図形検索(ウィーン分類)— マークの類似を調べる
ロゴが図形を含む場合、世界共通の「ウィーン図形分類」コードを使って類似マークを検索できます。J-PlatPat の「商標検索」→「図形等分類表」から、自分のロゴに該当する分類(例: 5.7.2 = 葉、26.1.3 = 円形)を選択。完全一致は稀ですが、近い構図の登録例を一覧できます。
3. 称呼一致検索— 完全一致を素早く確認
「同じ名前で既に取られていないか」を即座に確認したいときに便利なのが称呼一致検索。同じ読みかつ同じ区分で先願があれば、その時点で出願戦略の練り直しが必要になります。最低限ここだけは出願前に確認します。
業種別:見るべき区分
類似性は「同一・類似の区分内」でしか問題になりません。検索結果を絞り込むときは、自分の事業に対応する区分を選びます。
| 事業 | 主な区分 | 補助区分 |
|---|---|---|
| SaaS・アプリ | 第 9 類・第 42 類 | 第 35 類 |
| EC・小売 | 第 35 類 | 商品区分(25・30 等) |
| 飲食店 | 第 43 類 | 第 30 類・第 32 類 |
| 教室・スクール | 第 41 類 | 第 16 類(教材) |
| 美容室・サロン | 第 44 類 | 第 3 類(化粧品) |
結果の読み方
検索結果の各レコードで確認すべきは次の 4 点です。
- 登録番号 / 出願番号:番号が振られているなら審査済みか審査中
- 区分(指定商品・役務):自分の事業区分と重なるかが類似判断の出発点
- 権利者:自社グループや関連会社なら問題なし、競合なら要注意
- 登録状態:「存続」「消滅」を確認。消滅済みなら再出願余地あり
グレーケースの判断基準
「読みが近い/同じ区分/別権利者」が揃ったら、自己判断せず弁理士に有償の本検索(5,000〜30,000 円程度)を依頼します。商標法 4 条 1 項 11 号(先願類似)での拒絶リスクが高く、出願料を捨てる前に専門家の意見を得るのが安全策です。
まとめ
J-PlatPat の予備検索は無料で 10 分。出願前にこの 3 パターンを回せば、明らかな衝突は事前に避けられます。商標登録全体の費用と期間は ロゴの商標登録ガイド へ。
LogoLab AI は SVG 出力対応なので、出願時の「標準文字以外(図形・結合商標)」の入稿データとしてもそのまま使えます。