創業期のロゴ予算は、業界でも結論が割れる古典的な悩みです。「最初こそ手を抜くな」と言う人もいれば、「事業転換するから安く済ませろ」と言う人もいます。正解は事業フェーズで決まるのですが、フェーズと予算帯の対応は意外と言語化されていません。
この記事では、¥0 / ¥3,000 / ¥3 万 / ¥30 万 / ¥300 万の 5 つの予算帯を、フェーズと使い分け軸で整理します。結論を先に書くと、シード期は ¥3,000〜3 万、Series A 通過後に ¥30 万に再投資、これが現代の現実解です。
予算帯 × フェーズ マッピング
各帯の使い分け
| 予算 | 手段 | 適したフェーズ |
|---|---|---|
| ¥0 | テキストだけ / 無料ジェネレータ | プレシード・アイデア検証段階。屋号もまだ仮 |
| ¥3,000 | AI ロゴ生成(買い切り) | シード期・1人〜数人。屋号は確定済、SVG が必要 |
| ¥3 万 | クラウドソーシング(ココナラ / ランサーズ) | シード期。AI 4 案では当てたい雰囲気が出なかった場合 |
| ¥30 万 | 独立デザイナー / 小規模スタジオ | Series A 前後。プロダクトと会社名が固まり、長期投資できる段階 |
| ¥300 万〜 | 大手ブランディング会社(リブランド前提) | Series B 以降、もしくは上場準備期。CI / VI まで含めた包括契約 |
¥0 帯: テキストだけ / 無料ジェネレータ
適した段階: プレシード・アイデア検証段階。屋号もまだ仮
主なリスク: 後で全媒体差し替え。商標調査ゼロで類似品衝突のリスク
¥3,000 帯: AI ロゴ生成(買い切り)
適した段階: シード期・1人〜数人。屋号は確定済、SVG が必要
主なリスク: ほぼなし。気に入らなければ作り直しコストも低い
¥3 万 帯: クラウドソーシング(ココナラ / ランサーズ)
適した段階: シード期。AI 4 案では当てたい雰囲気が出なかった場合
主なリスク: デザイナーガチャ。納品 SVG の修正可能性は要確認
¥30 万 帯: 独立デザイナー / 小規模スタジオ
適した段階: Series A 前後。プロダクトと会社名が固まり、長期投資できる段階
主なリスク: 中。事業転換時に作り直しコストが発生
¥300 万〜 帯: 大手ブランディング会社(リブランド前提)
適した段階: Series B 以降、もしくは上場準備期。CI / VI まで含めた包括契約
主なリスク: 大。事業フェーズと合っていないと費用対効果が出ない
シード期に ¥300 万を払うのが筋悪な理由
シード期のスタートアップは、製品が市場に当たるまでに事業転換(ピボット)する確率が体感 5〜7 割あります。ロゴに ¥300 万かけた直後にピボットすると、その投資は一夜で意味を失います。それより¥3,000〜3 万で「いま動かす」道具を作り、PMF を見つけた後に再投資する方が圧倒的に効率的です。
逆に Series A を通過した会社が AI ロゴ ¥3,000 のままだと、採用や取引先からの認識が会社の実態より下に見られて損をします。ここが ¥30 万〜のデザイナーに切り替えるタイミングです。
シード期に映えるロゴ例
AI ロゴ生成でも、シード期の SaaS や受託・コンサルなら十分プロのデザイナー作と見分けがつかないレベルになります。IT 業向けロゴガイドと創業期ロゴガイドで業種別の作例を確認してください。
AXIS(シード SaaS)
Hexa(シード)
Orbital(Series A)
Circle(コンサル創業)
まとめ
創業期のロゴ予算はフェーズで決めます。アイデア検証中は ¥0、屋号確定後のシード期は ¥3,000〜3 万、PMF 後の Series A 通過で ¥30 万に再投資。最初から ¥300 万かけるのは、Series B 以降や上場準備期に取っておいて構いません。「最初の 1 年を走る道具」と「会社の象徴」は、別物として考えるのが正解です。