ロゴリニューアルそのものの制作費は AI ロゴ生成なら数千円〜数万円ですが、本当のコストはその後の「移行(マイグレーション)」にかかります。看板の付け替え・名刺の再印刷・包装紙の在庫切替・アプリストア審査など、刷新を決めた瞬間に動き出す出費の合計は、小規模店舗で 30〜80 万、中規模店舗で 100〜300 万、複数拠点なら 500 万を超えます。
この記事では、項目ごとの相場感を「小規模 / 中規模 / 大規模」に分けて一覧化します。発注のタイミングを工夫すれば、移行コストの 2〜3 割は削減可能です。
移行コスト一覧(事業規模別)
小規模 = 1 店舗 / 数名、中規模 = 2〜5 店舗 or 10〜30 名、大規模 = 多店舗チェーン or 50 名以上の目安。
| カテゴリ | 項目 | 小規模 | 中規模 | 大規模 |
|---|---|---|---|---|
| 看板・サイン | 店舗ファサード看板(1 面) | 10〜20 万円 | 30〜50 万円 | 80〜150 万円 |
| 看板・サイン | 袖看板・自立看板 | 8〜15 万円 | 20〜40 万円 | 60〜120 万円 |
| 紙物 | 名刺(100 部 / 1 デザイン) | 1,000〜3,000 円 | 5,000〜1.5 万円 | 在庫切替 1〜3 万円 |
| 紙物 | 封筒・レターヘッド・請求書 | 1〜3 万円 | 3〜8 万円 | 10〜30 万円 |
| Web | コーポレートサイト改修 | 5〜15 万円 | 20〜50 万円 | 80〜300 万円 |
| Web | SNS アイコン更新 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 包装・店舗備品 | 包装紙・ショッパー・紙袋 | 3〜8 万円 | 10〜25 万円 | 40〜100 万円 |
| 包装・店舗備品 | ユニフォーム・エプロン刺繍 | 1〜3 万円 | 5〜15 万円 | 20〜50 万円 |
| デジタル | アプリストア審査(iOS / Android) | 無料 | 無料 | 無料 |
| デジタル | EC(Shopify・BASE)テーマ更新 | 1〜3 万円 | 5〜15 万円 | 30〜80 万円 |
とくに見落としやすい項目
実務で「予算化忘れ」が最も多いのが以下 3 つ。発注前に必ず確認してください。
- アプリストアの審査期間:iOS App Store・Google Play ともに、新アイコン・新スクショの再審査に 7〜14 日かかります。公開日逆算で 3 週間前に申請完了が安全。
- Google ビジネスプロフィールの一時非表示:プロフィール画像・カバー画像を入れ替えると、まれに「審査中」で 3〜5 日非表示になるケースがあります。来客が多い時期は避ける。
- 適格請求書(インボイス)テンプレ:請求書フォーマット・登録番号付きテンプレ・会計ソフト側の請求書ロゴ画像も忘れずに差し替える。差し替え忘れは取引先に対する「移行未完了」のシグナルになります。
移行コストを 2〜3 割削減する 3 つの工夫
- 在庫消化に合わせて発注時期をずらす:名刺・封筒・包装紙の旧在庫を使い切ってから新版を発注すれば、廃棄ロスがゼロ。3〜6 ヶ月の段階移行と相性が良い。
- 看板はリース更新サイクルに合わせる:屋外看板の多くは 5〜10 年リース。更新月に合わせれば、撤去費・再設置費を 1 回にまとめられる。
- SVG ベクター入稿で再印刷を一発化:看板屋・印刷屋に毎回 PNG を送ると拡大時にトラブル。最初から SVG・AI データを納品しておくと、5 年後の刷新時にも同じデータで済みます。
段階刷新を選んだロゴ例
飲食・EC で、在庫消化サイクルに合わせて段階移行しやすいシンプルな構成のロゴ例です。
鯉乃家(飲食 / 段階刷新)
Leafbean(EC・カフェ)
藤見亭(老舗飲食)
Bloom(EC ブランド)
まとめ
ロゴ移行コストの実体は看板(最大)・包装紙・名刺・Web 改修・アプリストア審査の 5 項目で 80% が決まります。小規模店舗で 30〜80 万、中規模で 100〜300 万、多店舗チェーンで 500 万超が目安。発注サイクルを在庫消化・看板リース更新に合わせるだけで、2〜3 割の削減が可能です。