「ロゴ 入稿」と検索した人の大半は、入稿後に印刷会社から差し戻された経験者です。再入稿は 1 回あたり 1〜3 日のロス、納期が押すと割増料金で +¥3,000〜10,000。この記事では、ラクスル・プリントパック・東京カラー印刷の入稿要件を踏まえ、ロゴデータで起きる「再入稿の 5 大原因」を実務目線で整理します。
対象は、AI で作ったロゴ・デザイナーから納品されたロゴ・自前で Illustrator で作ったロゴ、すべてです。
入稿フロー全体像
印刷会社の自動チェッカーで弾かれるのは、たいていこの 5 ステップのどこかです。
ロゴ入稿で詰まる 5 大原因
1. フォントのアウトライン化を忘れている
印刷会社の環境にあなたのフォントが入っていないと、別の書体に勝手に置き換わります。ラクスル・プリントパックともに入稿要件で「フォントはアウトライン化(パス化)してください」と明示。Illustrator なら『書式 → アウトラインを作成』、Figma なら『Outline Stroke』+『Flatten』で対応します。入稿前に該当ファイルを開き直して、テキスト選択ツールで文字をクリックできなくなっていれば OK です。
2. RGB のまま入稿して色がくすむ
画面(RGB)と印刷(CMYK)は色域が違います。鮮やかな蛍光ピンクや純青は CMYK では再現できず、印刷物では沈んだ色になります。ラクスル・プリントパックは RGB 入稿も受け付けますが、自動変換のため色は保証されません。東京カラー印刷は CMYK 必須。Illustrator なら『ファイル → ドキュメントのカラーモード → CMYK』で変換し、目視で確認してから入稿します。
3. 塗り重ね(オーバープリント)設定が残っている
「白のオーバープリント」が残ったまま入稿すると、白い文字が印刷で消える事故が起きます。Illustrator の『属性パネル』で『塗りにオーバープリント』『線にオーバープリント』のチェックを必ず確認。プリントパックは「白オーバープリントは強制的に解除されません、印刷事故の責任は入稿者」と明記しています。
4. 線が 0.25pt 未満で印刷時に消える
細すぎる線は印刷機の解像度を下回り、かすれる・途切れる・完全に消えます。各社の推奨最小線幅は 0.25pt(約 0.088mm)。装飾的なヘアラインは見栄えで 0.1pt にしがちですが、印刷ではほぼ確実に消えます。ロゴを縮小して名刺に載せる場合、書体の「ハネ」「払い」の最細部が 0.25pt を下回っていないか実寸で確認してください。
5. 画像がリンク配置のまま、または解像度不足
Illustrator で配置した画像が『リンク』のままだと、印刷会社側で画像が見つからずエラーになります。『埋め込み』に切り替えるか、画像も一緒に納品。さらに印刷用は 350dpi 推奨、最低 300dpi。72dpi の Web 用画像をそのまま入稿すると、A4 サイズで完全にボケます。
主要 3 社の入稿要件まとめ
| 会社 | 対応形式 | カラー | 塗り足し | フォント |
|---|---|---|---|---|
| ラクスル | PDF / AI / JPG | 推奨(RGB 自動変換あり) | 3mm | 必須 |
| プリントパック | PDF / AI / EPS | 必須 | 3mm | 必須 |
| 東京カラー印刷 | AI / PDF | 必須 | 3mm | 必須 |
入稿に強いロゴの作り方
最初から SVG ベクターで作っておけば、上記 5 点は「印刷会社の Illustrator で開いて CMYK 変換・アウトライン化」の 2 アクションで終わります。逆に PNG しか持っていないと、ベクター起こし直しが必要で時間も費用もかかります。
鯉乃家
Kanon
麻の葉
Crest
看板・メニュー・診察券など印刷物が多い業種は 飲食店向け、美容室向け、クリニック向け の事例を参考にしてください。
まとめ
再入稿の原因はフォント・カラー・塗り重ね・線幅・画像の 5 点に集約されます。ロゴを SVG で持ち、入稿前に Illustrator か Inkscape で 5 項目を必ずチェックする — これだけで印刷事故の 9 割は防げます。